ヘルガの持参金
「
ヘルガの持参金―トロールの愛のものがたり」持参金がないため、結婚できないトロールの女の子、ヘルガが、自分の知恵と才覚で持参金を稼ぎ、トロールの王様に見初められて幸せになるお話。
読み聞かせをすると、高学年にうける本。今回、ためしに低学年の子どもたちに読んでみた。高学年相手に読んでいると気づかないが、低学年の子どもたちにはことばが少し難しいようだ。ことばにひっかかって読みを止め、意味を質問したりする。
お話の内容はおもしろいのだが、なぜヘルガが最初の恋人をふってしまうのか、王様と結婚するのかがよく分からないようだった。
大人が読むと、本当に楽しいお話で、『欲の皮のつっぱった人間ども』や『不誠実な色男の恋人』や『親の七光りで結婚しようとする女の子』などキャラクターも揃っていて楽しいのだが…。
ヘルガが「私の財産に目がくらむのではなく、私を私としてみてよ」と言うシーンはなかなかのものだと思う。
小学校高学年から大人までにお勧めの本だ。
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