行く春

hima

2008年04月27日 07:56

 4月が去ろうとしている。いつもの年なら新年度のバタバタが一段落し、、ゴールデンウィークまでにはなんとか落ち着いて、と、走り出す時期なのだが、今年は個人的なことで躓いてしまった。

 4月のはじめに母が骨折で入院との連絡を受け、見舞いをし、必要なら手術も、と言うことで帰省の予定を立てた。ところが出発の前日になって容態が急変したという。

 「意識不明だからとにかく早く帰って。主治医の先生にも電話しなさい。」

電話口の叔母の声が尋常ではない。びっくりしたが、あいにくの悪天候で船は欠航。どうすることもできない。電話で話した主治医の話によると骨盤骨折による内臓損傷で意識不明、今日明日が山と言う。

 何がなんだかわからないまま、翌日朝の便だけは出すと言う船に飛び乗り、いつもの倍の時間かかって空港のある島にたどりついた。ようやくその日、母のもとについたものの、ただ眠るばかり。たった2日傍に居ただけで、一言も言葉を交わさないまま逝ってしまった。

 あとはもう夢の中で何かが起きているような状態で、通夜、葬儀と済ませ、各種の届けをして、ようよう島に帰り着いた。
 帰ってくれば新年度のあわただしさも落ち着き、今年のスタッフで動き始めている。乗り損なってしまってうろうろしているのは私ばかり、と言う状態だ。
 
 でも、動き始めたら少しは落ち着いてきた。無理をせず、少しずつちょっとずつふつうにもどれたらいいな、と思っている。母のことはいまだに信じられず、電話をかけたら出てくれるような気がするのだけれど…。
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